こんにちは。
ふぁーじ(@phagenotubuyaki)です。
私はお恥ずかしながら、「左」「右」の識別が得意ではありません。
例えば、視力検査の時など上下は分かるのですが、左右は瞬時に判断することができず、いつも言葉に詰まるか、間違えてしまいます。
調べてみたらこのような状態を“左右盲“というらしいです。
この記事を読んで私だけじゃないんだと思っていただけたら幸いです。
左右盲とは
“左右盲“とは、右と左を感覚的に理解できないことを言います。
頭の中では分かっていても、咄嗟に判断を求められると区別がつかなくなったり、区別するのに時間がかかってしまう方は、“左右盲“かもしれません。
この言葉を知った時、自分のこの状態に名前がついたことにほっととしました。
病気ではない
左右盲は病気ではありません。
しかしあまり科学的な研究対象とはなっておらず、原因も解明されていません。
統計的には、生まれつき左利きの人と女性が左右盲になりやすいそうです。
生まれつき左利きの人は、幼少時に左と右を覚える手段として「箸を持つ手が右」と教わった場合に、「左」と「右」が混乱してしまうことにより、左右盲になりやすいみたいです。
また女性は、男性よりも空間認識が苦手な傾向にあるため左右盲になりやすいみたいです。
※ただし統計的にですので、もちろん生まれつき右利きの方や男性の方にもいらっしゃいます。
似たような状態に、ゲルストマン症候群と言われるものがあります。
ゲルストルマン症候群は左右盲と違い、4つの症状で定義される脳の病気です。
【ゲルストマン症候群の4つの症状】
- 手足失認:指定された指を示せない
- 左右失認:左右が分からない
- 失書:自発的に字を書くことも書き取りもできない
- 失算:暗算も筆算も出来ない
「出典株式会社平凡社世界大百科事典 第2版より引用」
※診断基準が明確にされていないようなので、心当たりがある方は専門家への相談をご検討ください。
意外と身近にいる?
“左右盲”の方は、どのくらいの割合でいるのでしょうか。
後述しますが、今では意外とたくさんいるんじゃないのかなと思っています。
しかし、この「健常大学生における左右識別困難- 自己評価質問紙による検討 -(PDF)」による調査結果を見ても、対象人数が少ないということもあり、何%の人々が”左右盲”だと言うことができません。
では根本的な要因に何があるのでしょうか。
左右盲に明確な線引きや定義はない
左右盲は、あまり科学的な研究対象とはなっていないため、原因も解明されていません。
なので、こうだから左右盲といった明確な線引きや定義はまだないようです。
左右盲という言葉が、あまり世間に知れ渡っていないのも要因の一つなのかなと思います。
恥ずかしさからカミングアウトができない
「右」と「左」の咄嗟の判断がつかないことを知られたら、「そんな簡単なことも分からないの?」「それが分からないってどういうこと?」などと思われるかもしれないので、自分からはなかなか言い出しづらいですよね..
また私の話になりますが、学生時代に「右向けー!右!」と号令をかけられ、ワンテンポ遅れてしまった時に、「号令をちゃんと聞きなさい」と怒られたこともありました。
怒られることでコンプレックスになり、より苦手意識が強くなるばかりです。
HSP×左右盲
ツイッターでこのような相談をしたところ、ありがたいことにたくさんの方から反応がありました。
いきなりごめんなさい
昔から、咄嗟に左右の判断を求められるようなことが苦手なのですが、同じように悩んでいる方っていらっしゃいますか…?
視力測定の時とか地獄です
いい大人が左右を間違えるとドン引きしかされないのでつらいです#左右盲— まくろふぁーじ|むしょくのHSP (@macrophage_HSP) 2021年8月7日
HSPさんに多いかどうかは不明ですが、「左右」の違いが咄嗟に判断できない方は思った以上にたくさんいる印象です。
私の持論になりますが、HSPさんには完璧主義な方が多いということも関係しているのではないのかなと感じました。
完璧主義なゆえに、自分に対してもプレッシャーをかけてしまい、さらに混乱してしまうのかもしれません。
勇気を出してコメントしてくださった方もたくさんいらっしゃったと思います。
いいねやコメントをくださった皆さん、本当にありがとうございます。
日常生活で困ること
車の運転
私の中では、講習所が一番地獄でした。
教官の方は、助手席で道を指示してくれるのですが、案の定何度も左右を間違え、道に迷うということが何度も起こりました。
最初は「緊張してるからかな」と思われていたみたいなのですが、講習を何回繰り返しても毎回何度も何度も間違えていたので、教官からは呆れられていました…
空間認識が苦手なのもあって、駐車も苦手でした。
バックをする時に、ハンドルをどっちに切ったらいいのか全然分からないのです…
免許は無事なんとかとれましたが、車の運転は極力しないようにしています。
視力測定
コンタクトを買うため定期的に眼科に行かなければならないので、視力測定からは逃げられません。
いつも言葉に詰まるか、間違えてしまいます。
言った後に、あっ間違った!と気づいて、言い直しているうちにどんどん信用されなくなっていくのも辛いんですよね。
Twitterの皆さんから教えていただいたのですが、言葉に出さずに指で差して相手に伝えているという方が多くいらっしゃって、私も今度からそうしてみようと思いました。
指示を受ける時
「向かって左に行って」や「向かって右に行って」などと言われると、何故だか分かりませんが逆の方に行ってしまうんですよね。
わざとではないので本当に謎です…
指示をする時
指示を受けるのも大変ですが、相手に指示をする時も大変です。
特にナビをする時や職業柄採血をする時にそう感じます。
採血の時、患者さんと向かい合うのですが、向かい合うと自分から見て右なのか、患者さんから見て右なのか訳が分からなくなります。
なので「どっちの腕を出したらいいですか?」と聞かれると、自分から見て右腕の方が採血しやすそうだから右腕を出して欲しいのに、逆を言ってしまうことが多々ありました。
まとめ
この記事を書いている時も「右はこっちで…左は…」と考えながら書いています。
私は左右盲ではない方達が、どのように「左右」を見分けているのかが全然分かりません。
なので同じような理由で「左右を見分けられない」というのも分かってもらい辛いのかもしれません。
私と同じように”左右盲”を自覚していて、日常生活にストレスを感じている人は多いかもしれませんが、笑い話に出来たら、緊張もほぐれ、変なミスや無駄なストレスからも回避されそうです。
そもそも”左右盲”と言う言葉自体が、ネガティブなイメージを連想させている可能性もあると思うので、言葉のイメージに惑わされず、苦手なものは苦手だと自分自身を受け入れることも大切だと感じました。